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せどり経費の基本と注意点

フリマサイトやECプラットフォームを通じて商品を販売し、利益を上げていくせどりビジネスは、個人の裁量で大きく成長させられる魅力的な事業ですが一方で、事業規模が拡大するにつれて、支出の内容や管理が重要になってきます。

「確定申告はまだ先」と思わず、モノやサービスにかかるお金の流れを日頃から意識しておくことで、利益の把握や経営判断がしやすくなり、節税やスムーズな申告にもつながります。

本ページでは、支出の基本的な考え方から注意点までをわかりやすく解説します。

Contents

目次

せどり事業の支出は多岐にわたる

せどりでは日々多くの支払いが発生するため、最初に「どんな支出があるのか」を整理しておくことで支出内容の整理がしやすくなり、後の対応や説明もスムーズになります。

✅ 全体像の把握
支出の全体像を把握することで、経理上の混乱を防ぎやすくなります。

せどりで発生する主な支出の種類

事業を行なうなかで「どこまでを経費にすればいいのか」「何を帳簿に記録すればいいのか」で迷うことが多いです。せどりでは「仕入」以外にもさまざまな支出が出てきます。

📌 支出の分類
それぞれの支出には役割があり、分類の違いによって処理する勘定科目が変わります。

せどりならではの支出項目

せどりでは商品の仕入以外にも、多くの周辺支出が伴います。たとえば、梱包資材、配送費用、ラベルやバーコード印刷にかかる費用、商品撮影やリサーチツールの利用料など、仕入以外にも必要な支出が広がっています。

これらはすべて事業活動を支えるために必要なコストであり、仕訳や分類の際にもその目的に応じて適切な勘定科目で処理していく必要があります。

せどりならではの支出例

  • 商品の仕入
  • 梱包資材
  • 配送料
  • 販売ツールの利用料
  • コンサルティング費用
  • 業務代行(出品代行、発送代行)費用

見落としがちな支出項目

目立たない支出項目として、事務用品、インターネット回線代、業務に使う携帯電話の通話料、クラウドストレージの利用料などが挙げられます。

これらは事業の運営を間接的に支える経費として「通信費」や「消耗品費」「支払手数料」などで処理されることが一般的です。

見落としがちな支出例

  • 事務用品
  • インターネット回線代
  • 業務用携帯電話の通話料
  • クラウドストレージ利用料

☝ 継続的な支出の重要性
金額は小さくても、継続的に発生することが多いため、意識的に拾い上げておくことが重要です。

支払い手段の違いも押さえておく

仕入や経費の支出に対して、現金やカード、ポイントなど様々な方法で支払うケースがあります。

✅ 処理方法の違い
それぞれ処理方法が異なるため、支払手段ごとの違いを理解しておくことが大切です。

現金・カード・振込の違い

現金や銀行振込、クレジットカードによる支払いは、それぞれ処理の方法が異なります。

現金や振込であれば支出時にそのまま記録できますが、クレジットカードの場合は未払金として一時的に処理され、実際の引き落とし時に決済処理が必要になります。

この違いを理解していないと、帳簿と通帳の内容が一致しない原因になってしまいます。

ポイント・ギフト券の特殊性

楽天ポイントAppleGiftCardなどのポイント類・金券を使った場合も、帳簿上では金銭と同じように扱う必要があります。

PayPay・楽天ポイント以外のポイントで支払った場合は**「雑収入」**で処理し、残額は現金やカード払いと組み合わせるケースもあります。

参考:スマカクでのポイントの記帳方法

ポイントやギフト券の処理は一見簡単に見えますが、税務上は現金取引と同等の扱いとなるため、適切な記録と処理が欠かせません。

⚠️ ポイント利用時の注意点
ポイント利用時の記録が曖昧だと仕訳の不整合や経費の過不足が発生します。キャンペーンで大量にポイントを得た場合や、他人から譲渡されたポイントを使った場合などは、実質的な収入とみなされることがあります。ポイント利用時も取引の一環と考えましょう。

支出の性質を理解する「勘定科目」の考え方

せどりにおいて発生するさまざまな支出を整理するためには、「勘定科目」の考え方が不可欠です。

✏️ 分類の枠組み
これは支出の内容や目的に応じて分類するための枠組みであり、正確な記録と管理の要となります。

経理処理のキホン「勘定科目」

勘定科目は、支出の内容を理解するうえで欠かせない基本的な概念で、どのような目的で使ったお金なのかを意識しておくと、適切な処理につながります。

「何に使ったお金か」を判断するためのフレームワークとして、このパートでは基本的な考え方と代表的な勘定科目を解説します。

何のための支出か。が分類のポイント

支出が「何のためのものか」を把握しておくと、帳簿チェックが行いやすくなります。

同じ物を購入しても使い道が違えば取り扱いも変わります。

販売活動に使うのか、業務のサポートに使うのかといった視点で分けて考えると、勘定科目の選び方が自然に見えてきます。

よく使う勘定科目一覧

同じ商品を購入しても使用目的によって科目が変わるため、「何のための支出か」を意識して分類することが重要です。

勘定科目用途
仕入高商品そのものや仕入に係る送料・手数料等の付随費用
消耗品費梱包材やラベル用紙など10万円未満かつ使用期間1年未満の消耗品購入費用
荷造運賃売れた商品を発送するための配送料
支払手数料せどりツールなどの利用料、コンサルティング費用(20万円以下)
通信費インターネット回線代
外注工賃発送代行、撮影依頼など
工具器具備品プリンターや棚など10万円以上の備品(※固定資産のため全額は経費になりません)

経費になるかどうか迷ったとき

「これって経費になるの」と迷う場面は多いです。判断の目安は、「その支出が売上にどう結びつくのか」という視点です。

直接的に利益を生むためであったり、事業の効率や継続性を高めるための支出であれば、経費とみなせる可能性が高いです。

ただし、家事関連費やプライベートとの境界が曖昧なものは、按分処理や専門家への相談も視野に入れましょう。

参考:必要経費とは

💡 判断基準の考え方
支出は「内容」「目的」「使い方」で科目が分かれます。迷った場合は「その支出は何のため」を自問すると、正しい科目が見えてきます。

つまずきやすい支出処理の注意点

支出処理には初心者が誤りやすいポイントが多く存在します。実際にありがちなミスを通して、どういったところに気をつけるべきかを押さえておきましょう。

✅ ミス防止の重要性
ミスの傾向を知っておくと、未然に防げます。

「仕入」と「消耗品」の区別があいまい

スマートフォン本体を購入した場合、販売用か事業用か使用目的によって勘定科目は変わります。

商品の販売に直接関係するものは「仕入」、業務サポート目的のものは「消耗品費」などで処理する必要があります。

支出の用途や金額による判断も重要

同じホームセンターで「段ボール」と「棚」を買った場合、段ボールは消耗品費、棚は10万円未満なら消耗品費、10万円以上なら工具器具備品に分類されます。

購入物金額使用目的勘定科目備考
段ボール2,000円梱包資材消耗品費消耗される備品類
棚(小)9,800円商品保管・管理用消耗品費10万円未満の備品
棚(大)120,000円商品保管・管理用工具器具備品10万円以上の固定資産(減価償却計算が必要)

まとめ買いでの科目混同

梱包資材と販売用商品を一緒に購入するケースもよくありますが、レシートや明細を確認して分けて計上する必要があります。一括で計上してしまうと、経費のもれや重複の原因になります。

例)30,000円の商品と5,000円の梱包資材をまとめて購入した場合

【誤】
仕入高:35,000円

【正】
仕入高:30,000円、消耗品費:5,000円

プライベートと混在した支出の対処法

レシートに事業用とプライベートの支出が混在している場合や、自宅兼事務所の家賃・光熱費、スマホ代などプライベート用と共用の支出がある場合は、それぞれ用途に応じて適切に区分することが重要です。

⚠️ 混在処理の危険性
混在した支出をそのまま一括で処理してしまうと、経費の計上漏れや過大計上の原因となってしまいます。

レシートの中に事業用の備品とプライベートの支出が混在

レシートに事業とプライベートの支出が混在している場合は一括で処理せず、事業とプライベートで分けて計上します。プライベート利用についてはスマカクでは「事業主貸−プライベート支出」で処理を行ないます。

例)2,000円分の梱包資材と500円分日用品を購入した場合

【誤】
消耗品費:2,500円

【正】
消耗品費:2,000円、事業主貸-プライベート支出:500円

プライベート用と共用の支出がある場合

家賃などの共用の支出については「家事按分」の考え方に基づき、合理的な基準で事業利用分を按分して経費計上する必要があります。

適当な割合で処理せず、合理的な基準に基づいて計算しましょう。

参考:実務における按分処理の流れ

複雑な非現金取引の判断

ポイントやマイル、ギフトカードなどの「現金以外の資産」を利用した取引は、処理方法が複雑になりやすく、注意が必要です。

これらを不適切に扱うと、税務上のリスクや会計処理の誤りにつながる可能性があります。

ポイントを経由した支払いと収益の扱い

ポイントを別のポイントに移行し、さらに楽天ギフトカードへ変換したうえで、最終的に仕入や買取業者への売却に使用した場合は、最後にギフトカードを使用した時点で仕訳を行います。

例)Aポイント→Bポイント→楽天ギフトカード→仕入で使用した場合

  1. Aポイント→Bポイント:資金移動
  2. Bポイント→楽天ギフトカード:資金移動
  3. 楽天ギフトカードを仕入に使用:仕入高

☝ 同時計上の注意
仕入高を計上する際に、同時に雑収入も計上されます。

マイルを使用して航空券を購入

マイルはポイントとは異なり、1マイル=〇円といった明確な換算基準が存在しません。

したがって、購入した航空券の「正規料金(同条件で誰でも購入可能な額)」を参考に、相当額を計上します。

また使用目的が事業用かプライベート利用かで勘定科目が異なるため注意が必要です。

例)事業での移動に使用するため、18,000マイルで通常25,000円の航空券を購入した場合

【誤】
旅費交通費:18,000円

【正】
旅費交通費:25,000円(正規料金)

参考:マイル(JAL/ANA)で特典航空券を購入した場合はどうなりますか?

AppleGiftCardやAmazonギフト券購入時の誤処理

ギフトカードは現金同等のため、購入時にはスマカクでは「事業主貸−AppleGiftCard」などで処理を行ないます。

例)100,000円分のAppleGiftCardを購入した場合

【誤】
仕入高:100,000円

【正】
事業主貸-AppleGiftCard :100,000円

処理を誤ると仕入高が過大計上となり、損益計算に誤差を生じさせる可能性があります。

⚠️ 基本パターンの重要性
初心者が間違えやすいポイントを知っておくだけで仕訳チェック時のミスも防ぎやすくなるため、まずは基本のパターンを覚えることが大切です。

正しい知識が帳簿の信頼性を決める

スマカクを利用している場合でも、支出の内容や勘定科目の理解は事業主にとって非常に重要です。

知識を持っていることで帳簿の質が上がり、結果的に事業の信頼性にもつながります。

📌 判断力の重要性
「自分で仕訳できる」ことが目的ではなく、「判断できる視点を持つ」ことが帳簿の質を上げます。

帳簿の正確さが信用をつくる

帳簿は「自分のため」だけでなく、事業の信用にも直結します。

☝ 評価対象としての帳簿
税務署や金融機関、補助金の審査などでも評価の対象となるため、帳簿の整い具合が大切です。

金融機関や税務署からの信頼を得るために

帳簿の正確さは、融資や補助金の審査において大きな判断材料になります。特に金融機関は、事業の継続性や収益性を帳簿を通じて評価するため、支出の記録が曖昧だと信用を得にくくなります。

✅ 信頼獲得のポイント
何のための支出かを把握し、適切な説明ができる事業主は信頼されやすくなります。

確定申告・節税にも効いてくる

モノやサービスを購入した場合の会計処理を正しく理解しておくと、確定申告の際に大きな力を発揮します。経費の計上漏れを防げるだけでなく、節税にもつながります。

基礎知識を身につけることで、自分の経営状態を把握できるようになり、申告書の確認や見直しもスムーズに行えます。

⚠️ 経費管理の基本
モノやサービスへの支出は、使い方や支払方法によって処理が異なるため、基本的な考え方を押さえておくことで、安心して日々の経費管理に取り組めます。

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