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帳簿や書類保存の重要性

個人事業主にとって、帳簿や書類の保存は事業運営の重要な要素です。税務申告の際に必要となるだけでなく、経営状況の把握やトラブル回避にも役立ちます。

本ページでは、帳簿や書類保存の重要性や具体的な管理方法について詳しくご紹介します。

Contents

目次

帳簿や書類保存の重要性とは

個人事業主として事業を営む上で、日々の取引を記録した帳簿や、それらを証明する領収書、請求書などの書類を保存することは法律で定められた義務ですが、帳簿や書類保存の重要性を理解している方は意外と少ないかもしれません。

📢 重要なポイント
帳簿や書類の保存は、税務申告を正確に行うための根拠を示すものであり、事業の信頼性を保つ上で重要な役割を果たします。

副業せどりでも帳簿や書類の保存は必須

せどりは、商品を安く仕入れ、高く売って利益を得るシンプルなビジネスですが、利益を確定させるためには、仕入や売上、経費の管理が必要です。

帳簿や書類がしっかり管理されていないと、事業の収支が曖昧になり、結果として不正確な税務申告に繋がる可能性が高くなります。

☝ 副業でも必須
せどりを副業として行っている個人事業主にとっても、帳簿や書類の保存は必要不可欠のためしっかり保存をすることが重要です。

法律で定められた義務

個人事業主が帳簿や書類を適切に保存することは、所得税法や消費税法などにより定められています。

帳簿を正しく保存することで、税務署に対して事業の透明性を証明できるだけでなく、後で問題が生じた場合にも正当性を示すための重要な資料となります。

参考:帳簿の記帳・保存義務(国税庁)

事業の収益を最大化するために

帳簿や書類の保存は、単に税務署対策のためだけではありません。売上、仕入、経費の流れを資料より正確に把握することで現状の利益を把握し、どこでコストがかかっているのかを明確にすることができます。

📝 帳簿や書類から読み解くポイント
何が売れて、何が売れないのか: 売上帳簿をつけることで、どんな商品がどれくらいの利益を生んでいるのかが明確になり、在庫戦略や仕入判断に役立てることができます。
無駄な経費はないか: 領収書や経費帳を整理することで、梱包材費、送料、交通費など、どんな費用にどれくらいかかっているのかが見えてきます。無駄なコストを削減し、利益率向上に繋げることが可能です。
本業との切り分けを明確に: 副業せどりで使用した費用と、プライベートの費用をしっかりと区別するために、帳簿や書類は重要な証拠となります。

保存すべき帳簿や書類の種類

事業運営において必要な帳簿や書類の保存は、単なる法的義務以上の価値があります。

適切に管理された記録は税務申告の根拠となるだけでなく、事業判断の材料にもなります。

👉 重要性の理解
せどりなどの個人事業においても、どの書類をどのように保存すべきかを理解し、効率的な管理体制を整えることが重要です。

主な帳簿

帳簿や書類といっても、何をどのように保存すれば良いのかは悩ましいところです。個人事業主にとって保存すべき書類には、主に以下のようなものがあります。

日々の取引に関する帳簿

個人事業主が保存すべき書類の中で、最も基本的なものは日々の取引を記録した帳簿である**「総勘定元帳」と「仕訳帳」**です。総勘定元帳とはすべての取引について勘定科目ごとに分けて管理するための帳簿です。仕訳帳は日常の取引をすべて網羅するものであり、これを元に事業の収支が把握できます。

また、売上や仕入に関しても詳細に記録した「売上帳」や「仕入帳」を確認することで、日々の取引を精査し、収支の把握を行うことができます。

💡 活用のメリット
これらの帳簿は、事業の進捗を客観的に評価するための基礎データにもなります。

決算関係書類

一定期間の企業の収益と費用をまとめた**「損益計算書」や資産・負債・純資産の金額と内訳を示す「貸借対照表」**の保管も必要です。

👌 活用場面
これらの書類は、事業の収支や財務状況を一目で把握するための重要な資料であり、金融機関との取引や融資審査の際にも求められることがあります。

主な書類

取引に関連する証拠書類、特に領収書や請求書の管理は重要です。下記では、保存すべき主な書類について具体的にご紹介します。

領収書

仕入や経費の支払いを証明する領収書(店舗での購入レシート、オンラインショップの領収書データ、クレジットカード明細など)は、経費を証明するための重要な資料であり、これをきちんと保存しておかないと、税務調査時に経費として認められないことがあります。

✅ 電子データの扱い
電子データで受け取った領収書や請求書も、印刷して保存するか、電子データのまま適切に保存する必要があります。

請求書・納品書

商品を仕入れた際の請求書や納品書や、取引先に発行した請求書も忘れずに保存しましょう。

📌 法人取引の重要性
特に法人から仕入れた場合には、請求書が税務署にとっての証拠書類となります。

契約書

ツールやサービスを利用する際の契約書についても保存が必要です。

⚠️ 高額ツール・サービスの注意点
ビジネスに関連する高額なツールの利用料やコンサル等に関わる契約書など事業で経費として処理したあらゆる契約書についても紛失することがないよう注意しましょう。

保存期間と違反した場合のリスク

帳簿や書類の保存には、法律で定められた保存期間があります。この保存期間を遵守しない場合、罰則が科されることもあるため、しっかりと確認しておくことが重要です。

保存期間の基本ルール

個人事業主の場合、一般的には「7年間」帳簿や書類を保存する義務が所得税法や法人税法によって定められています。

青色申告と白色申告で書類の保存期間が異なるため、下記ではそれぞれの保存期間についてご紹介いたします。

参考:国税庁 – 記帳や帳簿等保存・青色申告

青色申告の場合

青色申告を行っている場合には、より細かい記録が求められることがありますが、保存期間は原則として7年です。

例えば、令和6年分の確定申告の提出期限が令和7年3月15日の場合、これらの帳簿や書類は令和14年3月15日まで保存する必要があります。

区分書類名年数
帳簿仕訳帳、総勘定元帳、固定資産台帳など7年
決算関係書類損益計算書、貸借対照表など7年
現金預金取引等関係書類領収証、預金通帳、借用証など7年
その他の書類取引に関して作成し、又は受領した上記以外の書類(請求書、見積書、契約書、納品書、送り状など)5年

✏️ 棚卸資産の注意点
仕入に関する帳簿や書類で、棚卸資産(在庫)に係るものは、その棚卸資産がなくなるまで保存する必要があります。

白色申告の場合

白色申告者(青色申告者以外の方)についても、事業所得、不動産所得及び山林所得を生ずべき業務を行う全ての方(所得税等の申告の必要がない方も含む)は、帳簿を備え付けて収入金額や必要経費に関する事項を記載するとともに、帳簿や書類を保存する必要があります。

区分書類名年数
帳簿収入金額や必要経費を記載した帳簿(法定帳簿)7年
帳簿業務に関して作成した上記以外の帳簿(任意帳簿)5年
書類決算に関して作成した棚卸表その他の書類5年
書類取引に関して作成し、又は受領した上記以外の書類(請求書、納品書、送り状、領収書などの書類)5年

保存しない場合のリスク

帳簿や書類を適切に保存しない場合、税務調査の際に不利な状況に陥ることがあります。例えば、税務署から書類の提出を求められた際に、適切に保存されていない場合は、過少申告や不正と見なされ、追徴課税となる可能性があります。

税務調査でピンチ

せどりの場合は、梱包材費や送料など、細々とした経費が多く発生しがちです。

近年では副業による所得に対する税務署の監視も強化されており、もし領収書を紛失してしまったり、そもそも受け取っていなかったりすると、税務調査の際などに本来経費として認められるはずの費用が認められない可能性があります。

⚠️ 追徴課税のリスク
確定申告の内容に不備があった場合や、帳簿や書類が適切に保存されていなければ、収入や経費を証明することができず、税務署の指摘通りに追徴課税を支払うことになりかねません。

インボイス制度への対応

令和5年10月1日からスタートしたインボイス制度により、課税事業者はインボイスの保存義務が厳格化されました。

実際に取引を正しく行っているにも関わらず、インボイスが正しく保存されていないことで仕入税額控除が認められず、追徴課税を受けるリスクが発生します。

課税事業者の方はインボイスを正しく受領するよう心がけましょう。

参考:インボイス制度(国税庁)

経営状況の把握が困難に

帳簿をきちん把握していないと、副業の収益がどれくらい出ているのか、どんな商品が利益を生んでいるのかといった経営状況を理解することができません。

今後の仕入戦略や販売戦略を立てることができず、行き当たりばったりの運営になってしまい、収益の最大化は望めません。

⚠️ 数字に基づく経営の重要性
副業とはいえ、事業として取り組むのであれば、しっかりと数字に基づいた経営判断を行うことが大切です。

効果的な帳簿や書類の管理と今後の対策

帳簿や書類を適切に保存することは、個人事業主として成功するために欠かせない要素です。しかし、日常の業務の中で帳簿を正確に管理することは簡単なことではありません。

そこで、効果的な帳簿管理の方法や今後の対策について考えてみましょう。

効率よく資料を管理する方法

最近では、会計ソフトやクラウドサービスを利用して帳簿や書類をデジタル管理することが一般的になっています。これにより、手書きの帳簿や紙の領収書を整理する手間を大幅に省くことができ、時間効率が向上します。

電子帳簿保存法に基づいて、電子的にデータを保存することで、書類の紛失リスクを減らし、いつでもアクセスできる利便性も得られます。

特に、領収書や請求書をスマートフォンで撮影して保存できるアプリを活用することで、日常の事務作業が格段に効率化されます。

📢 クラウドサービスの活用
また、クラウドサービスを利用すれば、遠隔地からも帳簿にアクセスでき、複数のデバイスから作業を進められるため、働き方の柔軟性も高まります。

支払いの効率化

経費を管理しやすくするために、支払い方法を統一することや事業とプライベートのクレジットカードや電子マネーを分けることで管理を楽にすることが可能です。

💡 デジタル決済のメリット
クレジットカードや電子マネーなら自動で明細が残る
経費とプライベートの支出を分けやすい
マネーフォワード等のクラウドサービスに連携すれば領収書を手入力する必要がない

事業用とプライベート用の支払い手段を明確に分け、デジタル記録が残る方法を選ぶことで、後の経理処理や確定申告の手間を大幅に削減できます。

✅ おすすめの支払い方法
クレジットカード: 事業専用カードを用意
電子マネー: PayPay、楽天ペイなどCSV出力可能なサービスを利用する
銀行振込: ネットバンキングを活用する

領収書の保管ルールを決める

領収書の保管ルールや管理方法を決めておくようにしましょう。

紙の領収書の保管方法を月毎・事業用とプライベート用で分類しておく、GoogleドライブやDropboxなどのクラウドサービスを活用する等管理方法を決めることで、日々の書類の管理が楽になります。

デジタルデータ保管におすすめのファイル名称例

  1. 日付_店舗名_金額.jpg(例:「2025-04-01_Amazon_5000.jpg」)
  2. カテゴリ_日付_店舗名_金額.jpg(例:「送料_2025-04-01_Yamato_800.jpg」)
  3. 取引種類_日付_金額_備考.jpg(例:「仕入_2025-04-01_30000_家電.jpg」)

プロのサポートを活用する

個人事業主の中には、帳簿管理が苦手な方や、事業に集中したいために帳簿管理に割く時間が少ない方もいるでしょう。

そのような場合には、スマカクのサービスを利用し作成した帳簿を保管する、税理士等のプロのサポートを受けることが非常に有効です。

✏️ 専門家活用のメリット
専門家のアドバイスを受けることで、帳簿の不備を防ぎ、適切な税務申告が可能になります。

効率的な帳簿管理

スマカクのサービスを利用することは、手書きやExcelで帳簿を作成することと比較すると手間を大幅に削減できるので、時間の節約にもなり、確定申告に必要なデータを出力できるため、面倒な記帳をラクにしながら、正しい帳簿管理ができます。

💻 スマカクでサポートできる帳簿
帳簿: 仕訳帳、総勘定元帳、売掛帳、買掛帳、経費帳、固定資産台帳
書類: 損益計算書、貸借対照表

スマカクのサービスをご利用の場合、保管が必要な「帳簿」はマネーフォワードで作成することが可能です。

💻 マネーフォワードから帳簿を出力する方法

  1. 「会計帳簿画面」
  2. 仕訳帳「残高試算表・総勘定元帳」
  3. エクスポート
  4. PDFまたはCSVを選択しダウンロード

また、保管が必要な「書類」のうち**「現金預金取引等関係書類」、「その他の書類」はユーザー様ご自身で作成と保管が必要**となります。

継続的な記録と見直し

帳簿管理や書類の保存は「継続的な作業」であることを意識しましょう。

定期的に帳簿の見直し、書類が適切に保存されているか確認を行うことで、後から慌てて修正する手間を省け、事業の状況に応じて経費の使い方や収益の改善点を見出すこともでき、経営の健全化に繋がります。

⚠️ 継続管理の重要性
帳簿・書類の適切な保存は事業成功の基盤です。正確な記録管理により税務申告がスムーズになり、事業の信頼性も高まるため、デジタルツールや専門家の活用で効率的な管理を実現し、ビジネスの成長につなげましょう。

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